卵や乳製品も使わないヴィーガンフードというと、淡白なイメージだ。そんなことを払拭するほどジューシーで満足感があるふたりの料理。その背景にはヴィーガンとしての体験がある。
CORI. VEGAN FOODSTAND
100%vegetable&purefood – 素材や調味料にこだわったナチュラルでヘルシーなヴィーガンフード&ドリンクを提供しています。季節の国産野菜・こだわりの玄米・日本古来の体に優しい自然な調味料を最優先し、出汁・ソースから心を込めてひとつひとつ丁寧に手作りしています。
Cover Photograph: Shin Hamada
Words & Photography: Tomohiro Mazawa
店主の多良正臣さん(左)と麻美さん(右)。自宅近くの駒沢公園にて
「よく僕らの雰囲気や料理がヴィーガンらしくないねと言われるのですが、そんなステレオタイプを無くしたいんです。より多くの人が始めやすくもなるとも思います」
食生活を見直す必要がありはじめたヴィーガン生活。ただ、ふたりが同時にヴィーガンになったわけではなく、最初は麻美さんが。正臣さんはこれまで通りの食生活を送っていた。麻美さんの体調的にも精神的にも調子が良くなり、純粋に食事を楽しむ姿を見て、自分もヴィーガンになった正臣さん。しかし、身近にそういった人がいなければ、完全な菜食を続けていくのは難しい。日本のそんな環境をヴィーガンになってから切に実感したという。
「外食をするにも、スーパーに行くにも、完全に植物性っていう保証はどこにもなくて。たとえば和食のものには大抵出汁が使われているじゃないですか。ヴィーガンになるのは、ある意味覚悟が必要だったのです。ただ菜食をしている友人たちが、安心して外食する場を求めていることも知っていました。そんなことが重なって、気軽に立ち寄れるフードカートでヴィーガンフードのお店を始めるようになったんです」
フードカートには本物の植物が。ここで育てたハーブを使うこともあるという
たとえばイタリアンのようにヴィーガンが食卓に並ぶ選択肢のひとつになれば良いという。
「ゆくゆくは、町の食堂のように誰もが肩肘張らずに入れるお店、それに安心して買える小さなヴィーガン・グローサリー・ストアをつくりたいですね」
多良さんに会いに行く
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