「カレーが好きだから」
COMMUNE 246を奥に進むとあるインドカレー屋「BHARAT SPICE LABO」の店長・飯塚さん。インド料理を始めたきっかけは、こんなとてもシンプルなものだった。
「BHARAT SPICE LABO」
様々なカレーやスパイス料理を楽しめる小さなお店。隣の自由大学の人気講義「インドに学ぶスパイス学」から生まれたお店では、敏腕シェフの飯塚氏が腕を振るいスパイスを巧みに使ったカレーが楽しめる。スパイス学教授のスパイスミックスも販売。
Words: Kosuke Takagi
Photography: Shin Hamada
定番のチキンカレー
カレーを突き詰めるために、インド料理を極めよう。インド料理店に勤め2年、さらに夢を追い求めて本場・インドへと渡った。しかし、思い通りにはいかず、3ヶ月経ち帰国。帰国後はタイ料理店を経て、デザイン家具を扱うIDEEの飲食店へ。
そこでの出会いが今に至る。COMMUNE 246でインド料理店をやらないかと、IDEE創業者であり、COMMUNE 246のプロデュースを行った黒崎氏から声がかかった。こうやって自由大学で「スパイス学」の講義を持つバラッツ氏と共同で、インド料理屋「BHARAT SPICE LABO」を始めることに。
店頭に立ち、大好きなBjörkを鳴らしながら、大好きなカレーをつくる。自分のやりたいことをやっている彼は、見ていてとても楽しそうだ。ここだけの話、実は一番好きなのは納豆ご飯だそう。COMMUNE 246の隠れ家的場所から、青山通りまで行列を作るのが彼の目標だ。ここのカレーならば、いつ行列ができてもおかしくないだろう。
飯塚さんのカレーに対する知識と情熱には、いつも驚かされる。今日も愛情を込めて、カレーを仕込む
最近は、月に一回の「カレー料理教室」を店内にて開講。1回2500円で飯塚さんのカレーづくり実演、実食、さらにレシピから、スパイス、カレー作りキットまでもらえる。こちらはウェブなどでの発信ではなく、店頭にて講義日をひっそりと伝えている。
飯塚さんのカレー好きは、自らに抑まらず、美味しいカレーの発信にまで及ぶ。物静かなシェフのつくるカレーには、スパイスを効かした熱い思いと、お客様への優しさが感じられる。
飯塚さんに会いに行く